スポーツ情報&応援サイト すぽたま

スポーツをこよなく愛する者が、競技、選手、チーム等の注目した情報を書いていきます。

明徳義塾高校野球部、メンバー争いが生む力

      2016/03/16

1976年創部から春夏合わせて32回の甲子園出場を誇る明徳義塾高校野球部。2002年の夏には初の全国制覇も成し遂げ、通算勝利数も53勝と高校野球ファンにはおなじみの強豪校である。同じく全国クラスの強豪校、大阪桐蔭や智弁和歌山は少数精鋭の部員数であるが、明徳義塾は毎年100人以上の部員がいる。甲子園メンバーに入れるのは18名、過酷な競争が待っている。選手たちは全寮制の環境でどのように過ごし、個人とチームスキルを高めているのか、探ってみた。

スポンサーリンク





寮生活

高知県須崎市の横浪半島、野球部専用グラウンドの近くに明徳義塾野球部寮「青雲寮」がある。明徳義塾高校では教職員が学園内で生活をする「師弟同行の教育」を実践しており、馬淵史郎監督も青雲寮に住み込み選手たちと生活を共にしている。

起床時間は6時半、7時過ぎの朝食は体力をつけるためにご飯3杯、パンなら6個が鉄則である。朝食の席にも馬淵監督は必ず同席する。

チームの練習は平日は14時~20時、休日は9時~17時。18時半頃に夕食を済ませ、21時にはロビーに集まり、それぞれの郷里に向かって頭を下げる。その日の出来事や感謝を離れて暮らす家族に胸の中で報告する「夕礼」である。22時には最終点呼があり、22時半消灯。これが青雲寮の1日である。

明徳義塾の野球部員は3年間、この青雲寮で生活を共にし、互いを高めあうのである。

自主練習

上記のような寮生活の中で、選手たちが欠かさず行っているのが自主練習である。わずかな時間を使ってでも、ロビーのスペースや玄関前の灯りの下、バスの車庫前などの限られた場所で工夫して行われている。

そこには馬淵史郎監督の姿はなく、部長やコーチはたまに顔を見せる程度で積極的に指示することはない。選手たちは個々で課題を把握して、受け身ではなく選手間で課題を克服しようと協力している。

佐藤洋部長がこの自主練習が野球部にもたらす効果を語った。

「レギュラー組の自主練習は全体練習が終わってから食事までの1時間半、試合がなければ朝5時から6時までの1時間も練習します。でもウチは控え選手ほどよく自主練習します。全体練習ではどうしてもレギュラー組が中心の練習になりますし、控え組が彼らに追いつくにはこの時間を大事にしないといけないですから。

実際、この自主練習を経て実戦で結果を出してレギュラーを獲得した選手もいますし。高校で補欠で終わっても、大学で主将を務める選手も明徳義塾には多くいるんです。」

馬淵史郎監督

寮生活と自主練習について馬淵史郎監督はこう語った。

自主練習は強制しないよ。自分の意志がないと効果はないし。ただ同じ屋根の下で生活する仲間であり、ライバルと差をつけようと思ったら、個人練習をやっていくしかない。

特に早朝練習はなかなか続かないもの。30分や1時間でどれだけ効果があるかわからないけど『起きて練習する』ことが大事。ひょっとしたら、全体練習よりも個人練習のほうが自分で考える分、実りあるかもしれない。強いチームになるには監督が言う前に黙ってやるような選手が多くならないとイカン。でも彼らは先輩の姿を見ているからね。」

100人以上いる部員の中から甲子園メンバーに選ばれるのは容易いことではないのは誰もが理解していることだろう。ただ明徳義塾野球部に入ったからには甲子園出場が目的で入部した選手ばかりだと思う。

甲子園出場のために必死に自主練習に励む先輩の後姿を後輩は必ず見ている。自主練習を積んだ者が活躍し、結果を残すところも必ず見ている。それを見た選手が奮起しないわけがない。毎年のように繰り返されるこの伝統が明徳義塾がいつでも強い理由なのだと思う。

スポンサーリンク




 - 野球