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高松商業野球部、長尾健司監督の指導力

      2016/04/01

甲子園に春夏通算44回出場して、2度ずつの全国制覇を誇る名門高松商業野球部。しかし今では96年夏を最後に甲子園から遠ざかっていた。そんな高松商業を就任1年半で四国大会、明治神宮大会制覇に導いた長尾健司監督の経歴とその指導法とは。

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経歴

丸亀高校から順天堂大学に進学、将来教員になって野球の指導者になりたいという考えから野球部の学生監督になる。当時の長尾さんは野球部でベンチ入りできたのは一回程度であった。実力が上の選手たちに指示を出し従わせるのは難しく反抗されることも多々あった。

「当時は経験もなく指導も未熟で反抗は当然だった。人を納得させるには自分がもっと勉強するしかない。」

結局、いい成績が残せなかった学生監督時代ではあったが、そこから学んだことは大きかった。

大学卒業後、中学校の教壇に立ち、野球部の顧問になる。当時の長尾さんの指導を受けた現・小豆島高校野球部監督の杉吉勇輝さんはこう語った。

「生徒以上に一生懸命にやる先生だった。そしてとても楽しそうに野球をしていた。指導者がこんなに楽しんでいるんだから、自分たちももっと楽しもうと思った。」

明るく熱意をもって教える一方で、学生監督時代の教訓から、相手を納得させるために野球について人一倍勉強や工夫をした

「僕は野球マニアなんです。香川大会や甲子園の試合は全部録画してありますし、野球の本やDVDも暇があれば見ています。」

全国の強豪校にも出向いて学び、すべて生徒に分け与える。そんな長尾さんは生徒から愛され、学校転任の日、生徒に車の前に寝ころばれることもあった。

飯山中学校、付属坂出中学校と赴任した中学校野球部を連続で全国大会に導き、自分で考え積み重ねてきた指導方法に一定の手応えを感じていた。そんな中、香川県の公立校の人交流にて高松商業に着任した。

独自の練習法と意識改革

野球について研究を怠らない長尾さんは自分で勉強した科学トレーニングを行っている。代表的なものはバイパーと呼ばれる体幹トレーニングである。重さ6~8㎏のパイプを振りながら音楽に合わせて踊る。いわばダンスエクセサイズで、踊る曲は選手が好きな曲を選ぶという。バイパーは長尾さん自ら専門の指導資格を取得している。

練習も効率化を図るため、グラウンドを5つのゾーンに分けてそれぞれ体力トレーニング、バッティング、守備練習等に励んでいる。限界を超えるトレーニングが休む暇なく続く。

長尾さんとコーチの見えないところでも決して手を抜くことはない。監督着任当初から意識改革に励んできた。まずぎこちない上下関係を打破。自分のことは自分でやる。年上がまず動く。その理屈で長尾さん自ら率先してグラウンド整備やボール拾いを行い、その姿をみて選手もあとを追った。

「自分たちで考えた結果の間違いは価値ある間違い。」とミスを責めることはない。練習も試合もまずは選手の自主性を重んじる。選手自身が考え、必要な練習と納得しているので手を抜くことはないのである。

「答えを見つけるのは監督ではなく、グラウンドの選手たち。そうでないと強くならない。選手を信じてやることをやるだけ。」

バッティングピッチャーも長尾さんが行い、ノックを受けることさえある。選手とのコミュニケーションも綿密に行い、選手の少しの変化にも気を配る。選手はそんな長尾健司監督を心から信頼しているのである。

そして長尾さんと選手の揺るがない信頼関係で積み重ねた勝利が19年ぶりの甲子園出場の吉報をもたらした。

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